sixqueens’s blog

コンピュータ、読書、語学学習、ゲーム、資産運用等に関する雑記を書きます。

Kindleストア以外の場所で購入した英語版の電子書籍にWordWise機能を追加適用する方法

 

Kindleストアを経由せずに購入した英語版の電子書籍に対して、WordWise機能を有効化する為の方法を試した。

以下の順番で手順を実施していく。

  1. Calibreのインストール
  2. Python環境の構築
  3. ルビファイルの作成
  4. Kindle端末へのルビファイル配置

※元ネタは海外の電子書籍愛好家のスレッド。詳細を知りたい人は下記を参照されたし。

 

尚、以下の記載は、Windows 7 64bit端末環境で行う前提となる。*1

1. Calibreのインストール

今回の手順は、Calibreという無料の電子書籍管理ソフトを使う前提となっている為、下記公式サイトからCalibreインストーラを入手してインストールを行う。

Calibreインストーラした後、電子書籍の管理先とするフォルダを指定することになる為、kindle端末をPCに接続しておき、下記のようにCalibre用フォルダを作成しておく。

J:\documents\Calibre

 

2. Python環境の構築

この後の工程でルビファイルを作成する際にPythonの実行環境が必要になる。

必要なのは下記2つ。*2

python3

nltk

Python3は下記公式リンクからインストーラを入手する。Pythonのインストールが完了したら、コマンドプロンプトを開いて、nltkをインストールする。

pip install nltk

最後に、ルビファイル作成用プログラムをgithubからダウンロードする。

下記ページの下部にあるwisecreato.exeをクリックして、35MBほどのexeファイルをダウンロードする。

https://github.com/tmilovanov/wisecreator/releases

これでルビファイルの作成に必要な環境が整う。

f:id:sixqueens:20171022094151g:plain

3. ルビファイルの作成

まず、Calibreの上部メニュー->「本の追加」で、各自が保有しているmobiファイルを選択すると、Calibreのライブラリにインポートされる。

f:id:sixqueens:20190610054408j:plain

 

上記画像内の真ん中のインポートされたmobiファイル(容量30MB弱のもの)を、コピーして先程wisecreator.exeをダウンロードしたフォルダに配置する。

続いて、コマンドプロンプトを開き、wisecreator.exeをダウンロードしたフォルダに移動する。ここでwisecreator.exeの引数に先程コピーしてきたmobiファイルを指定して、Enterを押すと、ルビファイル作成処理が始まる。

f:id:sixqueens:20190610054750j:plain

上記のように処理が問題なく終了すれば、引数で指定したドキュメント名と同じ名前のフォルダが、作業ディレクトリ上に新規に作成されている。

4. Kindle端末へのルビファイル配置

この生成されたフォルダ内に、フォルダが1つとmobiファイルが1つ生成されている。 

f:id:sixqueens:20190610055616j:plain

 

この2つをコピーして、kindle上のCalibreライブラリ上に上書きコピーすることで、

f:id:sixqueens:20190610061504j:plain

 

下記のように、ルビ表示が出来るようになっている!

f:id:sixqueens:20190610064049j:plain

 

ここからは余談。

私は下記サイトでIT系の英語版電子書籍を買っている。

通常だと1冊30-40ドルする本が、1冊5ドルになるセールが年末年始に開催されるので、この時に買い溜めをしている。技術書は洋書で買うと安いのでドンドン買おう(そして読まないまま溜まっていく)

*1:Linuxでも実施可能だと思うが試していない

*2:※検証時はpython3.6とnltk3.4で動作確認をした。